1月15日は「HD-115の日」
本日は2022年1月15日。
Headway45周年アニバーサリーイヤーの『HD-115の日』です。
本稿は、1977年の創始よりHeadwayのビルダーとして牽引し続けるマスタービルダー、『百瀬恭夫』に今日までの45年間を振り返ってもらい、昭和・平成・そして令和に続くロングセラーモデル「HD-115」について話を伺いました。
マスタービルダー百瀬恭夫とHD-115
アコースティックギターと向きあう日々
ーHeadway発足時の話をお願いします。
百瀬:Headwayが発足した1977年は本当に苦労しました。
この年は創業年ではありましたが製作本数はたったの3本。
そのときはギター職人も4人しかおらず、今ではとても考えられないほど少数体制でHeadwayは始まりました。
毎日毎日、アコースティックギターと向きあう日々でしたね。
自分達が作りたい、最高のアコースティックギターを作ろう
ーHD-115が誕生したのは発足から2年後の1979年ですが、その期間はどのようなことを?
百瀬:初期は当時主流だった欧米のモデルに倣ったオーセンティックなモデルを作っていたのですが、元を辿るとHeadway会長(八塚 恵)と
「自分達が作りたい、最高のアコースティックギターを作ろう!」
と言ってHeadwayを始めたので、どうしても自分達の納得したものを作りたくて・・・
2年間、試行錯誤を繰り返し、やっとの思いで製作したモデルが 『HD-115』でした。
自分たちが納得するものだから、絶対に良さをわかってくれるお客様がいる
ー完成した瞬間を振り返ると…?
百瀬:本当にかっこいいものができた!と思いましたね。
アコースティックギターって見た目は大きく変わらないでしょ? でも「HD-115」を見た時の面構えというか品というか…表情が全然違うんです。それは、最初に海外メーカーのギターを見た時に受けた衝撃を超えるものでした。
自分たちが本当に納得するものだから絶対に良さをわかってくれるお客様がいるってね。
”Headwayらしさ”を追求
ーHD-115の製作時について意識したことは?
百瀬:ルックスは30年代の正統派なアコースティックギターを意識しています。
ピックガードは本鼈甲を使っていたこともありましたが、今では考えられないですね。
ただ、そこに自分たちが独自で考える”Headwayらしさ”を追求したんです。
細かいスペックでいくと、伝統的なXブレイシングを38mm位置で設計し、「ノーマルXブレイシング」にノンスキャロップド仕様としました。
硬質で力強いサウンドと弾き心地は”Headwayらしさ”としてファンの方に覚えてもらう特徴になりました。駒下補強にローズウッドを貼っていたり現行モデルとはやや違いがあります。
また、Headwayは「一生涯を掛けて弾き続けることが出来るギター」を胸に発足したブランドです。
アコースティックギターは弾けば弾くほど音が良くなります。それは大前提として、強度を持った、丈夫で弾きやすいギターを目指しました。
余談ですが、当時はシリアルの#4,#9,#42は基本的に使ってないんですよ。
日本人にとって敬遠されがちな数字は使ってなかったですね。
エレキブームとなっていた時代
ーそんな中、1983年に2度の火災に遭いました。
百瀬:工場が火事で全焼、工具や材料ももちろん無くなってしまいました。
その頃はエレキブーム全盛となっていた時代で、アコースティックギターブームが下火となっていたこともあり、Headwayブランドの生産は一時停止を余儀なくされました。
その後16年間はエレキギターを製作していました。
今も「Momose」ブランドとして注目をいただいてますが、当時は日々エレキギター製作に邁進するのがやっとでしたね。
復刻製作するからには最高のアコースティックギターをお客様に届けたい
ー1999年には『HD-115』を皮切りとし、Headwayブランドを復活させます。
百瀬:復刻版として128本限定生産の『HD-115』が最初に企画にあがった時は、アコースティックギター製作のブランクがあり、不安も当然ありましたね。
でも、不安を払拭するファンの方々の期待と、職人のプライドがありましたから。
復刻製作するからには最高のアコースティックギターをお客様に届けたい一心で臨みました。
そして現代に引き継ぐHeadwayの系譜
ー現在は後輩Headwayビルダー達が『HD-115』を継承しています。
百瀬:45年間の中で色々な事がありましたが、現在はATB(Aska Team Build series)、STD(Standard series)と2つのシリーズで「HD-115」があります。
すべてにおいて非常に完成度が高く、私自身も後輩たちの作るギターが本当にいいものだと思っています。
本当に若手職人の成長が嬉しく、頼もしくも思っています。
日々、切磋琢磨していた自分をふと重ねたりしながら、彼らに最大限色々なものを継承できればと思っています。
進化しつづける「HD-115」
百瀬のインタビューからHeadwayの歴史は長く、ここに語りきれないほどの紆余曲折が多々あったことは想像に難くないでしょう。
激動の時代の中でも前に進み続け、現在でも多くのファンを魅了してやまない 現代の「HD-115」について更に迫ります。
ここまできた事が自分とHeadwayの歴史
ー百瀬イズムを引き継いだ後輩たちが作る、現在のHD-115についてどう思いますか?
百瀬:完成度や品質は、各ある時代の中でも現在が最高と言っていい仕上がりになっています。
令和の「HD-115」は昭和からすると進化がすごいですよね。
音や鳴りの部分では、確実に進化しています。本当に高次元と言えますよ。
それと、接着面や木材研磨など、是非見ていただきたいですね。
こだわりの職人仕事が品の良さを出しています。美しさも抜群だと思います。
本当にここまできた事が自分とHeadwayの歴史です。
百瀬が考える「HD-115」のその先
ーHD-115、そして若い職人たちの目指す場所は?
百瀬:今後若い職人達に目指してほしいのは”Headwayらしさ”。
我々も時代の波と共にお客様に育ててもらいました。そしてその探求心こそが今日までの原動力になり、「HD-115」の進化を生み出し続けました。
ルックスは大きく変わらなくとも、音や弾き心地など実際に触らなければわからない部分で進化しつづけるモデルであってほしいですね。
HD-115 製品詳細
Headway Aska Team Build Series
HD-115 A,S-ESV/ATB
希望小売価格…¥280,000(税抜)
使用木材
シトカスプルーストップ・インディアンローズウッドのサイド&バックの王道の組み合わせを軸に、ネックにはアフリカンマホガニー1ピースを贅沢に採用。
指板はエボニーと申し分のない、豪華なマテリアル構成が魅力です。
エクストラスリムVネック
ネックが肉厚で、しっかりと握り込んで力強くストロークするような骨太な印象が先行していたヘッドウェイギターのイメージ。
その印象によってヘッドウェイを手に取り、好んで弾いて頂ける方がいる一方、同じ理由で敬遠されていた方もいらっしゃるかも知れません。
特にフィンガーピッキングスタイルや、早いパッセージを難なく弾きこなすために薄くナローなネックグリップを好むプレイヤーの方へ向けて、現在ヘッドウェイが考える最も薄いグリップシェイプを開発しました。
ネックグリップを薄くすることでまず心配になるのがネックの強度ですが、もちろん抜かりはありません。
「一生涯を掛けて弾き続けることが出来るギター」
というHeadwayの信念を守り、従来より薄くなりつつも強度の高いネックに仕上げる為、カーボンサポートをネックに導入したハイストレングスネック仕様に。
グリップが薄くなる分ネック本体の質量は減少しますが、ハイストレングスネック構造により、剛性は高まり、不要なネックのしなりを抑え弦の振動がスムーズにボディトップに伝わります。
Specification
Body Top:Sitka Spruce
Body Side&Back:Indian Rosewood
Neck:African Mahogany 1P
Fingerboard:Ebony
Nut:High Density Bone(水牛骨)
Saddle:High Density Bone(水牛骨)
Bridge:Ebony
Machineheads:GOTOH/SG301 01 GG
Fret:HHF-AG
Scale:645mm
Width at Nut:43.0mm
Neck Grip:Extra Slim V Grip
Bracing:Scalloped Advanced Rear Shifted X Bracing
Finish:Thin Urethane
String:Elixir/NANOWEB Light(.012-.053)
Accessories:ハードケース、六角レンチ、保証書
Headway45周年記念感謝祭 開催中!!
2022年はHeadway45周年を記念して応募者全員に特典品をお送りするキャンペーンを実施中!!
特典品①応募者全員にプレゼント!ねこだまり工房製の限定蜜蝋ワックス!
Headway x ねこだまり工房のコラボレーション限定仕様の香り付き蜜蝋ワックスを応募者の皆様にプレゼント!
特典品②ポイントに応じて選べる豪華特典品!!!
購入したモデルごとに配布された点数に応じて、7品目の中から特典品を選ぶことが出来ます!!
こちらも応募された方全員にお送りしますよ!
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