STR15年の結晶。500本目のカスタムベース

2021年はディバイザーの30周年に加え、飛鳥の工場長「八塚悟」が完全オーダーメイドのブランドとして2006年に開始したSTR Guitarsの15周年でもあります。15周年の記念、そしてこれまで積み重ねてきたベース製作技術の一つの集大成として八塚が現在取り組んでいるのが、STR Custom Shopの500本目のベースとなる1本、『#500』です。

STR職人、八塚悟(やつづかさとる)と製作途中の#500

本記事では5月25日にオープンする「ディバイザー大商談会」特設サイトにて発表予定であり、現在製作が佳境に差し掛かっているこのモデルのこれまでの製作の歩みを写真を交えて紹介したいと思います。

最上級の5Aキルテッドメイプルをセレクト

塗装前の生地の段階からくっきりとした杢目が浮かび上がる

現在ますます入手が困難となっている極上グレードの5Aキルテッドメイプル。工場で秘蔵していたとっておきの材をボディトップ、ボディバックに採用し、そして指板とボディのコア部分までもキルテッドメイプルで合わせました。

軽量化のためチェンバー加工がおこなわれたボディ内部

「衝撃」をコンセプトにデザインされたインレイワーク

ヘッドトップには敢えてブランドロゴを入れず、激しい衝突によってガラスが砕け散る様子をアバロンのインレイで表現。そしてキルテッドメイプルの指板上を砕けたガラスの破片が舞い落ちていきます。

 ボディトップにもヘッドと指板からの繋がりで大胆にアバロンによるインレイワークが施されています。低音側のホーンの根元部分に描かれている大きな衝撃の表現にはある意味が隠されています。

 本モデルではキルテッドメイプルや装飾で使われた貝の自然の美しさをありのままで提示するために敢えて着色を行わずナチュラルフィニッシュで仕上げています。
実はこのようなインレイが多いモデルにおいて着色をしないことは通常はあまりありません。
インレイのデザインが細かければ細かいほど加工の遊びの部分が生まれやすく、そして加工の精度が低ければ木部とインレイの間に小さな隙間が出来ることが多くなりますが、ボディに着色を行えばそういった小さな粗の部分をうまく隠すことも出来るため、インレイの多いモデルでは着色を行う場合が一般的です。
 しかし、このモデルでは材の持つ自然の美しさを重視すること、そして職人の矜持として、これまで15年かけて築き上げてきた技を隠すことなく提示すること―そういった思いを込めてナチュラルカラーを選択しました。

フレイムメイプル5ピースのセットネック
キルテッドメイプルの特製ピックアップカバー

完成まで後わずか・・


5月25日に開催される「ディバイザー大商談会」に向けて現在製作の最終段階に差し掛かりつつあります。STR Guitarsが辿ってきた15年を象徴するようなこの渾身の1本をぜひディバイザー大商談会特設サイトにてご覧ください。


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