ABOUT
POLY BLEND社
DIAMONDペダルはカナダのPOLY BLEND社によるハイエンド・エフェクトペダルのブランドであり、同社の創立者でもあるマイケル・ナップ氏を中心としたチームにより設計されている。
POLY BLEND社は情報機器の開発と製造を主な事業として2002年に設立。しかし、やがて「アフター・ファイブの趣味」としてマイケル・ナップ氏が仲間達と行っていたペダル製作が本格化し、ペダル事業をスタートさせる。2005年頃より事業をペダル製造に一本化し、本格的にエフェクトペダルメーカーとして歩み始めた。そして同年夏には代表的なモデルとして現在も製作が続けられているDiamond Compressorが発売される。
2016年現在、POLY BLEND社はカナダ東海岸の大都市ハリファックスの内港を挟んだ対岸に位置するベッドフォードに拠をかまえ、総社員6名全員がペダルの開発と製作に関わっている。この決して大きくは無い生産拠点から、有名無名を問わず世界中の様々なミュージシャン達から「足下に必要不可欠」と愛されるペダルが製作、供給されている。
DIAMOND PEDAL設計の理念
DIAMONDでは「革新的な高音質(Innovating Sonic Excellence)」というモットーを開発のコンセプトに掲げ、高品質な音と革新的な機能性を調和させたペダル作りを指向している。
この理念はペダルに使われている部品の選定や回路の設計にも現れている。音質面では選び抜かれたハイエンドのアナログオーディオ部品を使い、自然で太く豊かな音質を実現。しかし一方ディレイのテンポコントロールなど精密さが要求される機能にはデジタルのパーツを使用。アナログ的な高音質とデジタルの機能性を多くのモデルで両立させている。
また出来るだけユーザーに易しいインターフェイスを設計するということも重要モットーの一つである。コンプレッサーのTilt EQや多くのペダルに採用されているバイカラーLEDなど、使い易いシンプルなインターフェイスでありながらも複数の効用を併せ持つ実用性の高い機能が多く実装されている。
DIAMOND PEDALの品質を裏付ける技術
DIAMOND PEDAL創立者かつ開発者のマイケル・ナップ氏は大学で電気・電子工学を学び、適応信号処理の博士号を持つ音響処理技術のプロフェッショナルである。
POLY BLEND社創立前まで氏は技術者として世界的なIT通信機器の企業であるシスコシステムズ社やノートルネットワーク社に勤務しており、IP電話など当時の最先端の情報処理技術の開発にも携わっていた。そこで培った経験と技術がDIAMONDペダルの設計に大いに活かされている。
その経験とはまず音響心理学に即した技術開発である。音響心理学とは「科学的にはただの波形である音響信号を人はどのように知覚、認知するのか」ということを研究する学問であり、エフェクトの「実際の聞こえ方」を想定しながらペダルを制作することに応用されている。
また、システムの過渡特性(かととくせい)の良さを重視する音響処理の技術が培われた。「過渡特性の良さ」とはオーディオ機器の用語で、音響信号に対する瞬間的な反応に優れているということである。楽器の演奏に例えるとプレイヤーの手元の強弱など、微小な変化に対応してエフェクトが緻密で即時的な反応をするということであり、この技術によりDIAMONDペダルのダイナミクスのある豊かな表現力が実現した。
「まさにダイヤモンドが時代を超えて価値を持つように、流行に左右されずミュージシャンに使用され続けるペダルを作りたい。」ブランド名に象徴される理想と長年の経験に裏付けられた技術でDIAMONDはミュージシャン達に求められるペダルを作り続ける。