Japan Tune-up Series
Headway Japan Tune-up Series(ジャパンチューンナップシリーズ)通称JTシリーズでは長野県松本市にあるワークショップディバイザーギターズ(WDG)にて1台1台手間暇を惜しまず調整を行うことで、プロギタリストがそのままステージに立てるほどまで細かな仕上げを施します。 ギターという楽器を製作する上では基本となる作業が中心となっており、それ故に職人一人一人の技術が大切となってきます。WDGでは国産Headway飛鳥工場からも技術を取り入れることで国産Headway同水準の高い仕上がり・コストパフォーマンスを実現しております。
JTシリーズを紐解く
実際にHeadway JTシリーズではどのような調整を行っているのか詳しくご紹介いたします。 多岐にわたる調整一つ一つを確実に行うことで、JTシリーズの演奏性が生まれます。
演奏性が向上するナット&サドル加工
演奏性が向上する
ナット&サドル加工
アコースティックギターの演奏で頻繁に使われるローコード。ナットでの弦高調整をシビアに行い、コード変更がスムーズに行えるよう調整し、ナット・サドルの角を滑らかに処理することで美しく手触り良く仕上げております
ナット加工はギターの調整において非常に重要なファクターとなります。 ナットでの弦高の高いギターはローコードが押さえ難いだけでなく、全体の弦高を下げることも困難になる為、総じて弾きにくいギターとなります。 また、ギターは弦に適切なテンションを掛ける為、指板からヘッドにかけて弦に角度が付くよう設計されております。
その為、ナットの始まり(指板側)とナットの終わり(ヘッド側)を綺麗な曲線になるようナット溝は繋げなければならず、ナットの溝が綺麗に繋がっていないギターは本来持っているサスティーンや鳴りが出し切れずチューニングの安定性が弱い楽器となります。
弦の太さに対して適切な幅の溝を切ることもナット調整において大切な要素であり、溝が太すぎれば演奏時に弦がブレ、狭すぎれば弦が溝の底に密着せず、サスティーンや鳴りが失われる原因ともなります。
演奏時のストレスを軽減する
フレットエッジの丸み加工
複数のヤスリやサンドペーパーなどを使い分け、フレット1本1本のエッジに手作業で丁寧に丸みを付けることでにより、左手の移動が滑らかになりました。ローフレットからハイフレットまでストレスなく滑るように移動が可能です。
フレットの処理は演奏性に直結する調整となります。 ギター演奏中にポジション移動をする際にフレットサイドにエッジがあれば手に引っ掛かり演奏中にストレスを感じるギターとなります。
ストレス無く演奏に集中する為にもフレットサイドは手に引っ掛からない滑らかである必要があります。単純に手に引っ掛からないようにするのであればフレットサイドに角度をつけて削れば解決できますが、今度は1弦、6弦が弦落ちするギターとなってしまいます。その為、適切な角度で弦落ちはしないようにしながら、フレットサイドを1本1本丸めることで滑らかでストレスフリーな演奏性を実現しています。
また、丁寧に丸められたフレットサイドは美しく演奏する際の満足感も高められます。
仕上がりに差が出る指板の処理
指板の仕上げは全体の仕上がりにおいても、大きく差の出る部分です。 しっかりと指板を磨き上げ、オイルで仕上げる。ハイエンドモデルでは当然の仕上げ工程ではありますが、ひと手間増えるこの工程を行うことで指板面が手触り良く、しっとりとした仕上がりとなります。 外観の仕上がりに関わる重要な工程の一つです。
弾きやすさにかかわる弦高調整
ギターの弾きやすさに大きく関わってくるのが弦高です。
JTシリーズのギターは押さえやすさを重視した適正弦高に1本1本丁寧に調整しています。
サドル・ナットといったパーツの調整に加え、ネックを適切な状態にし、フレットの高さを揃えるすり合わせを行うことで弾きやすさを重視した低めの弦高セッティングを実現しております。
特にフレット周りの処理、サドル・ナットの処理には時間も手間もかかる作業となります。
ステージでそのまま使える
プリアンプセッティング
アンダーサドルタイプのFISHMAN®SONITONEプリアンプを搭載。 出力バランスを1台1台手作業で整え、気軽にアンプに繋いで楽しむことができます。
※一部プリアンプ非搭載のモデルもございます。
プリアンプにはFISHMAN®️のSONITONEプリアンプを搭載しております。このプリアンプはアンダーサドルタイプのピックアップを採用しており、出力のバランスをサドル調整時に整えることで、購入後そのままステージやスタジオで使用可能です。また、このプリアンプはサウンドホール内にボリュームとトーンコントロールを備えており、シーンに合わせて音量・音質を手軽に操作が演奏をサポートします。出力はエンドピンジャックより行う為、プリアンプ・出力ジャック共にボディへは無加工で取り付けされております。
閉じる工場出荷時はエリクサー弦
JTシリーズでは国産モデル同様にエリクサー弦を工場出荷弦として使用しております。工場完成時からお客様のお手元に届くまで音質・品質変化が少なく、ライフの長さ、滑るような弾き心地は数多くのプレイヤーから支持されております。
上位機種同様のネックの後仕込み
ボディとネックはそれぞれ別々に塗装された後、伝統的な蟻溝(ありみぞ)工法によってジョイントされます。この様に塗装後にジョイントされる方式を「後仕込み」と呼んでおり、ヘッドウェイ上位機種と同様の加工手法を採用しました。その結果鳴りの良さが向上し、より芯のある音質が実現しました。
ストラップピン標準装備
ネックヒールにストラップピンを標準装備。ヘッド部分に紐を通す手間もなく、新たに取り付ける工賃もかからず、最初からストラップをお使いいただけます。
※一部ストラップピン非搭載のモデルもございます。
厳選生産工場
ディバイザーの海外生産拠点の中から、最も高い生産技術を持つ工場の生産ラインを選定。JTシリーズ専門担当が品質管理を行うことにより、高い基準のパフォーマンスを実現します。
JTシリーズの型名を紐解く
一見すると複雑に見えるJTシリーズの型名ですが、紐解くとルールがあり型名からモデルの特徴が読み取ることができます。多彩なラインナップの中から型名で好みの仕様を探してみてください。
多彩なJTシリーズのラインナップ
多彩なJTシリーズの
ラインナップ
JTシリーズはラインナップが多彩なことも特徴の一つです。 アコギ定番のスタイルから手工家製作の様な手の込んだモデルなどルックスの好みや演奏ジャンルに合わせてお選びいただけます。
スタンダードモデル
定番とも言えるアコースティックギターの王道的なスタイルを踏襲したラインナップ。トップ単板仕様で扱い易いサウンドが初心者にも心強いラインナップです。
45スタイルモデル
JTシリーズのフラッグシップとなるラインナップ。アコースティックギター伝統の45スタイルを踏襲し、豪華な装飾を施すと共にサイドバックには杢目が特徴的なジリコテ材採用。高級感とサウンドを高い次元でバランスのとれたフラッグシップにふさわしいラインナップです。
HOCモデル
コンパクトなOOOサイズのボディにハイフレットまで扱いやすいカッタウェイを施したシリーズ。レスポンスの良いサウンドで取り回しやすいシリーズです。
HGAFモデル
フローレンタインカッタウェイとエルボーコンターがモダンで特徴的なラインナップ。深い胴厚ながらエルボーコンターもあり抱えやすく、サイドバック材のバリエーションも豊富な為、好みのスタイルで演奏が楽しめます。
HSJモデル
スモールジャンボスタイルのボディシェイプを採用したラインナップ。モダンな要素の強い現代的なルックス・仕様を取り入れておりフィンガースタイルなど近年のプレイスタイルも似合います。
ニューヨーカー/コンパクトモデル
ヴィンテージな雰囲気を感じるラインナップ。ニューヨーカーモデルでは、コンパクトで細身なボディから来る柔らかいサウンドが独特の味を出します。コンパクトモデルではスケールも短く、お子様からトラベルギターとしても活躍します。
桜モデル
Headwayならではの日本人には馴染みの深い「さくら」をテーマにしたラインナップ。上品で優雅なインレイワークと味わい深い2食のカラーバリエーションが特徴的です。コンパクトなトラベルサイズのため、持ち運びも容易でさくらを見ながら演奏しにいくにもピッタリです。サウンドホールラベルが桜材で製作されているところもポイントです。
アーティスト監修モデル
Headway公式アーティストによる、監修・シグネチャーラインナップ。手に取り易い価格帯ながらアーティストの声・実機を高いレベルで取り入れ再現している。