アカマツを製材所へ
マツクイムシの被害にあい、伐採せざるを得なくなってしまったアカマツを素材とするギター作り。アカマツギタープロジェクトは2017年のプロトモデル制作から3年目に突入しました。
2018年は春に製品版を発売し、10月にはWOOD DESIGN AWARD 2018を受賞しました。
3年目にあたる2019年も、少しずつではありますがギターという形に変えてアカマツの良さ、木そのものが持つ魅力と松枯れについて発信していきたいと思います。
今日は、まだ明確にはなっていないものの、2019年生産分に使用するためのアカマツを松本市岡田地区から製材所へ運びました。
今回の現場は芥子坊主山公園からほど近い山中。
木を扱うのが仕事のギターメーカーとはいうものの、通常は角材を木材業者の方から受け取り、その時点からギター作りがスタートするため、実は丸太を触る機会は皆無です。
まさか材料を調達するために山の中に分け入るとは15年前ギターメーカーを志した若き日の筆者は想像だにしていませんでした。
今回はスケジュールの都合上伐採に立ち会うことはできず、既に伐採されたあとの丸太をワゴンに詰め込み安曇野市にある製材所へ運びます。
1年ほど前に伐採された木材は多少乾燥しているものの十分重く、1本1本慎重に積み込みます。
既に枯れてしまったアカマツのそばで新しく育ち始めている青々とした木が道を彩っていました。
松本平から眺める山肌が茶褐色で染められてしまうのは、やはり見ていて切ない気持ちになります。松枯れの問題はただ一方向から良い悪いを論ずることが出来ない複雑な事柄ではありますが、ただ単純に春を迎えて青く茂る若いマツを見られて嬉しい気持ちになりました。
安曇野市の製材所で丸太を下ろし、製材をお願いします。
後日飛鳥工場へ製材後の材料を持ち帰り、生産の準備が進められます。
また制作が進みましたらこちらでご報告いたします!
JRP(Japanese Red Pine) Guitars ウェブサイト
https://www.deviser.co.jp/jrpguitars