「 京の都の夜を彩る桜」

サンジさん/35歳/男性

「HC-KYOYOZAKURA #Y34」

「桜」 これほど日本人の心を躍らせる言葉があるだろうか。 春になると、桜が咲いた咲かないに一喜一憂するのはもはや風物詩である。 「京都」 誰もが憧れる日本の古都であり、象徴である。 「桜材でできたギター」がある。 これを知った時、私の心は「欲しい、、、!!」と叫んでいた。 正直、「音などはどうでも良い。桜でできたギターを手にするだけで私の心の何かが満たされる!」 そう確信していた。 しかしながら、30過ぎのおじさんがいかにも「桜!!」といった赤やピンクのギターを買うのはさすがに憚られた。そこで見つけたのがこのギターである。 とある楽器店のオーダー品で、自分だけの特別な桜ギターを探していた私はこのギターに飛びついた。 世界に1本しかないギターである。 角度や光の加減によって様々な見え方をするカラーリング。 また決して派手過ぎず、しかし、慎ましく桜の美しさを表現するインレイワーク。 優雅でいて、どこかしたたかさを感じさせる、まさに京夜桜である。 音も抜群で、トップのジャーマンスプルースと桜材が見事にマッチしている。 ジャーマンのやや硬質でキラリとした音質、そして桜材の硬さの中にある甘い響き、 この2つが見事に溶け合い、上品で艶やかな音を奏でる。 これからも何本かのギターを手にし、そして手放していくだろう。 しかし、このギターだけは自分がギターを弾く限り手放さない、そんな確信がある。 ライブのためにもピックアップを付けようかどうしようかと、ずっと悩んでいる。 それもまた楽しみの1つである。