【故 百瀬恭夫 お別れの会】2024年7月5日に執り行いました。

2024年3月19日惜しまれながら永眠致しました、Headwayブランドのマスタービルダーである職人 百瀬恭夫のお別れの会を2024年7月5日開催いたしました。

当日ご来臨いただきました皆様、そして当日いらっしゃることは叶わなくともSNSなどを通じて温かいお言葉をいただきました皆様、百瀬が永眠してからの約3ヶ月間、数多くのユーザー様、お取引先様からお悔やみの言葉をいただき改めてこの場をお借りして感謝を申し上げます。

株式会社ディバイザーそして有限会社飛鳥の社員一同お別れの会の準備を進める中で百瀬が歩んだギター製作の歴史を辿り、その功績とギター製作にかけていた情熱を受け継いでいくことの大切さを再認識し、この会への想いを込めて参りました。

お別れの会へいらっしゃる皆様と百瀬がかけたギターへの情熱を語り合え、懐かしんでもらいながら、受け継いでいくHeadwayを知ってもらう為に多数の展示を用意し皆様をお向かえ致しました。

セレモニーの会場には百瀬が最後に手掛けた1本が百瀬らしい優しい笑顔と共に花祭壇へ飾られました。

セレモニーでは百瀬が製作したHeadwayを愛用いただいている、アーティストの「わたなべゆう」氏による演奏もあり、優しく確かなわたなべゆう氏らしい音色とそれを支えて来た百瀬が作るHeadwayの音を存分に響かせ、じっくりとその場の全員で聴き込む時間を届けていただきました。

会場内の通路には百瀬の功績を辿る写真の回廊とカスタムショップを手掛ける時に必ず記していた図面が並びました。

その先には百瀬が作業していた作業台と後ろ姿が並びます。
飛鳥工場の一角、Headwayの製作部屋に入った奥が百瀬の作業台となっており、百瀬を訪ね部屋へ入るとギターへ実直に向き合うこの背中がいつもあり、そこからギター製作に対する姿勢を学ばせてもらっていました。

まるでそこに百瀬がいるかの様な雰囲気に。
治具の製作や工具など百瀬が残した技術が飛鳥工場のアコースティックギターからエレキギター・ベースに至るまで受け継がれている。

作業台の両脇には百瀬が手掛けたカスタムショップと愛弟子達に受け継がれたHeadwayの源流である「HD-115」の今と火事から蘇り最初に手掛けたプロトタイプの「HD-115」が並びます。

百瀬が手掛けたカスタムショップ。「ギターは弾いてもらいたい」百瀬のその想いからほぼ全てがユーザー様の手に渡り会社へはほとんど残っていないのも百瀬らしさと言える。
Headwayの源流であるHD-115。愛弟子達に確かに受け継がれた技術で作られるHeadwayの今がそこにある。

会場の外側、廊下にも多数の展示を行いました。
百瀬が2015年に受賞した卓越技能者知事表彰「信州の名工」の賞状や多数の掲載雑誌やカタログが所狭しと並びました。カタログでは海外のファンからの要望もあり、英語版にも掲載されておりギターを通じて海を超えていたことを物語っていました。

2024年6月25日竣工したディバイザー・テクニカルセンターは百瀬も楽しみにしていました。
百瀬がまだ存命だった2023年末に工事が始まると会社へ顔を見せる度に、どんな建物になるのか期待を込めて社員と話しをしていました。
百瀬が足を踏み入れることは叶いませんでしたが、製作したギターはテクニカルセンターのショールームへ飾られ、これから訪れる皆さまを楽しませます。

隣にはエレキギター・ベースブランドのBacchusの名付けを百瀬が行った際にBacchusが音楽の神と記載された辞典も展示されました。

皆様とご歓談する中で百瀬との思い出話しに花が咲き、社員一同改めて百瀬の残して来た物の大きさと愛されていたことを深く感じる会となりました。

有限会社飛鳥および株式会社ディバイザー両社員一同、百瀬恭夫が残したHeadwayの原点、信念と誇りを受け継ぎ今後も百瀬が目指したギター製作に邁進して参ります。

今後ともHeadway及び弊社製品を引き続き御愛顧承りますようお願い申し上げます。
ユーザーの皆様及び関係各位の皆様にこの場をお借りし、改めて生前中のご厚誼に深く感謝申し上げます。