2024.12.30

【ディバイザーがゆく！ギターショップ巡り】兵庫県神戸市編〜ディバイザー製品専門取扱店　　SOAR MUSIC様〜

全国津々浦々の楽器店を巡り、個性あふれる店舗やスタッフのみなさまにフォーカスを当ててお届けしていくこの企画。
今回向かった先は、兵庫県神戸市！

兵庫県神戶市の SOAR MUSIC 様を訪ねてみました!

⻑年ディバイザー製品を専門的にお取り扱いいただいている SOAR MUSIC様です!オンライン販売がメインのショップ様です！

神戸市に事務所兼倉庫があり、そこでの試奏も可能です。(予約優先制)

2024 年の夏に現在の場所に移転されたとのことで、この機会にインタビューさせていただきました!

過去の写真なども探していただいて読み応えのある記事となりました。

是非ご覧ください。

※以下敬称略

ディバ：SOAR MUSICのお店の特色を教えてください。

SOAR：Bacchus や momose、Headway、Seventy Seven、STR などディバイザー製品の販売に特化しているところが特⾊です。
店主がたまたま出会った Bacchus のクオリティに魅せられたことが始まりで、それ以来 2006 年の開店から⼀貫してディバイザー製品に注⼒し続けています。
オンラインでの販売がほとんどで、全国のお客様に楽器をお届けして参りました。⾃社サイトをはじめ、楽天やヤフーショッピング、デジマートにも出店しています。

もちろん、店頭での販売も可能です。

扱っている製品ラインナップをご覧いただいてメーカーさんに間違えられることもありますが、ディバイザーさんの⼦会社であるとか、そういったことではありません。

ディバイザーブランドに⼒を⼊れすぎた⼀般の⼩売店です！

SOAR：ただ、そのおかげで御社製品に関する経験や知識はこれまで相当に積ませていただいていると思います。

ディバ：経験や知識豊富なSOAR MUSICさんは、全国にリピーター様が多くいらっしゃいますね！

また、専⾨店ということでディバイザーのスタッフの皆様とは緊密に連携を取らせていただいており、松本の本社⼯場へは、だいたい季節ごとにはお邪魔して⾒学や意⾒交換を⾏っています。

ディバ：いつも来社いただきありがとうございます！意見交換など貴重なお時間をいただいております！

SOAR：先⽇は上海ショーへの視察も同⾏させていただきました。

ディバ：各ブランドの印象について教えてください

SOAR：全体としてコストパフォーマンスの素晴らしさは特筆するべきものがあると思います。ブランド毎ですと、Bacchus はエントリークラスからハイエンドな製品まで揃った懐の深さが魅⼒だと思います。ディバイザー製品を代表すると⾔っても過⾔ではない、これまで製作された多くのラインナップを思い返すと、昔も今もチャレンジスピリッツに溢れたギターブランドだと改めて実感します。

Headway はディバイザーブランドの祖として、そして百瀬さんから連綿と続く技術の礎の具現化であると常々感じています。ピックアップだけに頼らない楽器そのものの豊かな鳴りなど、アコースティックギターの製作で培われた⾶⿃ファクトリーの経験や技術がエレキギターの製作にも存分に活かされているのではないかと思います。

左 Headway カスタムビルダー安井とSOARMUSIC代表の⽯原氏
　右 Headway マスタービルダー百瀬とスタッフの⼭本氏

Momoseは百瀬さんの名を冠したハイエンドラインナップとして相応しい、造りの緻密さ、隙の無さが印象的です。伝統的なスタイルを踏まえつつも、ブランドならではのアイデアを盛り込んだMomoseならではの設計で、昨今ますますプレイヤーのご評価やご支持をいただいていると感じています。

STRは圧巻の佇まいと自由度の高さ、百瀬さんから脈々と技術と姿勢を受け継ぐビルダーの一人である八塚悟氏による入魂のハイエンドラインで、飛鳥ファクトリーの高い技術力の象徴のようなブランドであると感じています。

Seventy Sevenはアコースティックギターとエレキギターという2つの経験と知見を地道に積み上げてきたディバイザーが、辿り着くべくして辿り着いた結晶のようなブランドだと思います。ハイエンドラインだけではなく、Japan Tuneup シリーズのような手の届きやすいラインも用意されているのがディバイザーさんらしい裾野の広さを感じます。

ディバ：店頭の入荷イチオシモデルについて教えて下さい。

SOAR：これは常にその時期ごとにございます！なぜなら、ディバイザーさんの豊かな企画力のおかげで毎月のように新しいモデルが発表されているからです。

常に楽しみにさせていただいていますし、ことごとくイチオシでもあります！

ただ、今このときで申し上げるとすると、ベースはユニバースシリーズの新モデル、WJB-1DX RSM/M、エレキギターは同じく新モデルの GS-2DX RSM/MとGS-4DX RSM/M、あとは当店でカラーオーダーさせていただいたグローバルシリーズの DUKE-CTM PTL-SOB、アコースティックギターはHeadway の桜モデルでしょうか。

WJB-1DX　RSM/M(https://bacchusdo.com/wjb1dxrsmm.htm)やGS-2DX RSM/M(https://bacchusdo.com/gs2dxrsmm.htm)、GS-4DX RSM/M(https://bacchusdo.com/gs4dxrsmm.htm) は、新時代のユニバースシリーズとも言うべき、コストパフォーマンスはそのままに高スペックを実現した、Bacchusブランドのエントリークラスの中でも新しい軸となるラインではないでしょうか。

GS-2DX RSM/M

WJB-1DX　RSM/M

グローバルシリーズの DUKE-CTM PTL-SOB（https://bacchusdo.com/product/dukectmsob.htm）は、当店の特注カラーモデルで、DUKEらしい骨太サウンドと爽やかなパステルカラーのコントラストが魅力です。

Headway（https://bacchusdo.com/headway.htm#anniv）からは、季節ごとに桜をテーマにしたアコースティックギターが製作されており、趣向を凝らしたギターが様々に発表されています。それぞれ少数製作のため、もしお近くの店舗さんで見かけたら一期一会のスタンスで是非チェックいただくことをお奨めします！

HD-SHIKIZAKURA’24 SF,S-ESU/ATB ( https://bacchusdo.com/product/hdskzkr24sfesustb.htm )

ディバ：弊社商品はどんなユーザー様にオススメできますか？

SOAR：ラインナップが幅広いため、これからベースやギターを始められる初心者の方は勿論、経験豊かなプレイヤーまで様々な方にお勧めすることができると思います。特にこれまでディバイザー製品に触れたことが無かったプレイヤーには、「一度試してみて！」と心から思います。

もちろん合う・合わないはあると思いますが、ブランド全体として、楽器を選ぶときの選択肢の一つに含めないのは勿体ないくらい様々なニーズに応えようとしてくれている気がします。これまで知らなかったプレイヤーや、なんとなく触ったことがないというプレイヤーの皆さん、これからギター・ベースを始められる方には是非一度チェックしてみてほしいですね。

ディバ：SOAR MUSICは、何度もディバイザー本社に来社いただいておりますが、工場の印象などいかがでしょうか？

SOAR：本社工場には何回もお邪魔させていただいていますが、その度に職人の皆さんやスタッフの方々の楽器造りへの真摯な姿勢に頭が下がる思いがします。様々な木工加工の音が響く中、職人さんたちが黙々と製作に携わる空間に身を置かせていただく度に身が引き締まります。

やはりまずは製品あってのことですから、私たちがプレイヤーの皆さんに安心して楽器を紹介し続けていくことができるのは工場の職人の皆さんの不断の努力があってこそだと強く思います。そういう意味で、楽器を紹介し、販売することを仕事とする私達の自信の源泉とも言える大切な場所であると感じています。

ディバ：SOAR MUSICのスペシャルなスタッフ紹介をお願いします！

SOAR：ご紹介するのは、技術的な面を中心に第一線で頑張ってくれている久保です。特に配線関係において頼りになる存在です。電装系のお悩みなど是非お問い合わせください。明るいキャラクターで当店のムードメーカーでもあります！笑

ディバ：ありがとうございます！ぜひ御指名させていただきます！！笑

彼のリペア・カスタム関連のブログも面白いと思いますので、よろしければ是非ご覧ください。

https://soarmusic.com/works/

シリーズ・各モデルごとにパーツを選定して配線のカスタムが可能なのも専門店ならではの強みです。

ディバ：ネット通販をおこなっていらっしゃいますが、お店独自のサービスなどをお教えいただければと思います。

SOAR：当店はインターネットでの販売がほとんどなので、楽器は陳列せずにケースや箱に入れて湿度管理した倉庫スペースに保管しています。そのため楽器の状態は良好に保てているのではないかと考えています。

また、開店当時から全ての楽器を検品も兼ねて初期調整のうえでお渡ししていますので、より安心してお求めいただけるのではないかと自負しています。

調整の様⼦。創業以来、価格帯を問わず、1 本 1 本スタッフが出荷前に基本調整をされています。

ご購入前、ご購入後を問わず、ディバイザー製品に関することは是非当店までお問い合わせいただければと思います。初歩的なこと、細かいことと遠慮なさらずに専門店ならではの対応を心がけていますので、なんなりとご相談ください。

ディバ：インターネットではなく、店頭での試奏や購入も可能でしょうか？

SOAR：はい、兵庫県神戸市の店舗までお越しいただければ試奏や現地でのご購入も可能です。お越しいただける際はお電話やメール、事前に専用のフォーム( https://bacchusdo.com/mailform/visit.htm )からご来店を予約していただくと当日の案内がスムーズです。なお、前日や当日のご予約の場合はお電話でいただければと思います。

ディバ：専門店でプロスタッフに相談しながら試奏できるのは非常に嬉しいサービスですね！

ご予約なしのご来店でも大丈夫ですが、在庫を倉庫スペースに保管しているため、お目当ての在庫をお持ちするのにお時間をいただいたり、タイミングによってはご希望のモデルが売り切れてしまっていたり・・ということを避けるために事前のご予約をお奨めしています。

ディバ：これから商品をご検討されているお客様へ一言お願い致します。

気になっているギターやベースの杢目を見てみたいということであれば写真をEメールでお送りすることができますし、それぞれの重量も計測することができます。何か疑問点があれば是非お問合せいただければと思います。

ディバ：SOAR MUSIC でご購入頂くと…

先ほども申し上げたことで恐縮ですが、全てのギター・ベースは1本1本初期調整を行ったうえでお届けしています。また、特典として、ささやかですがおまけをお付けしています。内容は時期によって変わりますのでお楽しみということでお願いいたします！

また、アフターサポートもお客様にご満足いただけるよう専門店としての知識や経験を活かして細やかに対応できるよう心がけています。ご購入後の修理やリペア、改造、買い取りなどお気軽にご相談ください。

今だから言える【初めての国産モデル⼊荷を検討で⾔い争い】

ディバ：これまでの店舗運営のなかで、いくつかエピソードをお聞かせください！

SOAR：今は momose やハンドメイドシリーズなど国産モデルも多く在庫させていただいていますが、創業間もないころ、初めて Bacchus のハンドメイドシリーズの国産モデルを⼊荷するかどうかでスタッフ同⼠で揉めたことがあるんです！

価格はもちろん、その⾼級モデルを湿度管理してネックの状態を販売まで適切に保てるか、もし状態に何かあったら取り返しがつかないなど凄く⼼配して・・⼊荷する、しないで⾔い争ったのを覚えています笑

ディバ：そんなことがあったんですね笑
赤裸々に有難う御座います！笑

SOAR：包み隠さずに笑

もちろん、エントリークラスのモデルであっても楽器というデリケートな製品の取り扱いには⼗分プレッシャーを感じていましたが、国産モデルを初めて扱うときは震えましたね・・！

印象深い【百瀬さんと初めてお会いしたときのこと】

SOAR：あと、⻑野の⾶⿃⼯場を⾒学に⾏った際、百瀬さんに初めてお会いしたときのことが深く印象に残っています。あんなに凄い職⼈さんなのに、本当に偉ぶるところが全く無くて・・⼯場に到着したときに出迎えていただいて駐⾞場で百瀬さん⾃ら⼤きく⼿を振って⾞を誘導していただきました。

穏やかで素朴で、まだまだ若かった⾃分たちにも親切に対応していただき、そのお⼈柄にも感激しました。

ディバ：創業からのこれまでの歩みを教えていただけますか？

SOAR：当店は代表の⽯原が Bacchus と出会い、そのコストパフォーマンスの凄さを⽬の前にして雷に打たれたことから今の SOAR MUSIC が始まりました。

中学に上がる前あたりでギターを始め、その後カナダへの留学時代に地元のバンドでベースも担当。帰国後、地元の⾳楽学校を卒業してこれからの⽅向を模索していたころに、Bacchus と出会い同級⽣でバンド仲間だった⼭本と 2⼈で店をスタートしました。

開業当初は住宅街にある 2階建ての⼀軒家で営業していました。

最初からインターネットでの販売を中⼼に運営を⾏っていましたが、⼀階には⼩さいながらも実店舗スペースがあり、2階が倉庫になっていました。店舗には近くの⼤学⽣や中⾼⽣のお客さんなどを中⼼にご来店いただいていました。

SOAR：当時ちょくちょく遊びに来てくれていた中学⽣の男の⼦が修学旅⾏のお⼟産としてプレゼントしてくれた⿓の置きものは、今も事務所の⽞関先にディバイザーさんの盾と⼀緒に飾らせていただいています。
⿓ということで SOAR（⾶翔する）という意味にも合うし、縁起が良くて気に⼊っています！当時中学⽣だった彼も 30 代近くになっているのではと思うと時の流れを感じますね。

2021〜2023 年のディバイザー・ショップオブザイヤーの盾と、お⼟産の⿓の置きもの。

その後、有難いことに在庫数が増えていき⼿狭になってきてしまったため、地元の裏通り的な商店街内の物件へ移転しました。
引っ越しは友⼈に⼿伝ってもらいましたが、荷物が多すぎて想定外の量だったと後から嘆かれました。

普通、友達の店の引っ越しの⼿伝いって、いいよ！って感じで 1 つのイベント的な雰囲気で和気あいあいとやるものだと思うのですが、確かに⾔われてみれば量も内容も本気すぎて・・本当に申し訳なかったです・・。

移転先では⼈が通れるくらいのスペースを中央に確保して部屋の左右に在庫を置いて、受注から在庫の確認、調整作業まで流れ作業で⾏えるようになりました。

お店というよりは倉庫という感じが強まりましたが、それでも訪ねてくださるお客様もいらっしゃったので有難かったですね。それまでは店を始めた⾃分達 2 ⼈だけだったので、時間や休みもあまり関係なくがむしゃらに⾛ってきたわけですが、この頃、初めての社員を迎えることができ、彼の協⼒も得ながら、試⾏錯誤しながらではありますが、店としての体制を少しずつ整えていきました。

それから数年、Deviser 社のシリーズやモデルラインナップが増え、より多くの在庫を保管できるような物件を探していたところ、築古ですが広い場所が空いていたので思い切って移転を決めました。2012 年のことです。2 回⽬の移転ですね。

しばらくして、空いていた隣の元⼯場を借りて楽器を展⽰したショールームとして店舗営業していたこともありました。